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「就活の悩み、相談を採用担当者に直撃」神戸親和女子大学でガイダンス

―人事採用担当者から見た採用したい学生のポイント

就活を控えた3年次の学生が、就活を始めるに当たって感じている不安や悩みを企業の人事担当者に率直に尋ねる双方向型のセミナー「人事採用担当者から見た採用したい学生のポイント」が10月30日、神戸親和女子大学(神戸市北区)のキャンパスで開かれた。多くの学生と接してきた経験をもとに企業の人事担当者から実践的なアドバイスが送られ、学生たちは真剣に聞き入っていた。

―強みに共感できるかで会社選びを

同大学キャリアセンターが3年次を対象に開いている「就職ガイダンス」の一環。昨年度初めて企業の採用担当者を呼んで開いたガイダンスが学生に好評だったことから、今年度も企画した。参加企業は、マタニティ・ベビー・キッズ用品製造小売のA社、農家支援・金融業などを行うB社、病院運営・災害救護活動などを行うC社、バス事業が主体のD社の4社。学生は学部を超えて60人が集まった。
 4社の担当者から事業の紹介を終えた後、センターの担当者から、学生が就活に臨むにあたって知っておくべき情報について企業担当者に質問を投げかけた。まず、「どのように業界研究を行えばよいか」という質問に対して、小売業A社の担当者は「業界の中には競合する会社がたくさんある。それぞれに強みがあるので、その強みに対して自分が共感できるか、そこで自分のスキルを生かして働きたいと思うか、という視点で比較をしてみては」と述べた。金融業を営むB社の担当者は「だれに対して金融業を行っているのかを見ると違いが分かる。私は、地域密着型で高齢者が多い特長を知り、そこで役に立ちたいと思った。また風土、働き方も企業によって異なる。出産を経ても続けられる風土があることに魅力を感じて入社した」と自身の経験も交えながら答えた。

―自己分析は親や友達の見方を参考に

次に、「選考においてポイントとなる自己分析について、どのように行えばよいのか」という質問に対してA社の担当者は「これまで自分がしてきたことを振り返る作業の中で何をしたかよりも、そのためにどういう過程を経て、その結果どう成長したかが大切。人事担当者もWHATよりWHY、HOWを重視している」と回答。D社の担当者は「自分のことをよく知っている家族に聞いてみるとよい」、C社の担当者は「信頼できる友達であれば、的確に分析してくれるのでは」と周囲に聞く方法を勧めた。
 「入社してもすぐに辞めてしまうようなミスマッチを起こさないようにするために企業側はどのような対策をとっているか」の質問では、「以前は書類選考を経てから幹部面接をしていたが、ミスマッチを防ぐために現場に近い係長クラスの社員が応募者全員と面接をする予定である」(C社)、「大勢の前で会社のことを伝えるのは難しいので、選考段階で社員と話ができる座談会を開いている」(D社)、「面談時に和やかに話ができ、素の自分を出せる雰囲気をつくっている」(B社)、「いつもの自分が出してもらえるように僕らが控室に行って盛り上げ、リラックスして臨んでもらうようにしている」とそれぞれ工夫をしている様子がうかがえた。

―面接では控室の態度から見られている

次に会場にいる学生から直接質問を募った。「採用をする上で第1印象は大事だと思うが、どのようなところを重視して見ているか」の質問に対しては「入社後はまず販売からスタートする。子育てで悩んでいるお客様への接客が多いので、こういう人に聞きたいなと思わせる笑顔は大事」(A社)、「面接前の控室の態度、あいさつの仕方から見ている。書類を渡す時でも片手で渡す人。鞄を置いて両手で渡す人で印象は違う」(D社)と具体例を交えたアドバイスがあった。
 「面接時にする質問の中でも重視している質問は」との問いには「他に似た企業がある中でどこにひかれてうちを受けてくれたのかについては深掘りして聞く」(B社)、「成功体験よりも。失敗した時にどのような努力をしてそれを乗り越えたかを聞きたい。そこにこそ個性が見える」(D社)、「面談の最後に質問を受け付けているのだが、会社のホームページを見ればわかるようなことを聞くのであれば、そこでも自分をアピールするくらいの熱意が欲しい」(A社)と回答した。

―準備は早めに、余裕を持って

また運動部に所属している学生からは「部活でなかなか就活にまで気持ちが向かない。どうすればよいか」との質問には、入社3年目で自身も陸上部の活動に打ち込んでいたというD社の担当者が「私自身スーツを買ったのが4年生になる直前の3月末と遅く、それから集中して会社を回ったものの情報が処理しきれなくなった。その経験から、部活が忙しい中でも時間を見つけて情報収集に努め、心に余裕を持って就活に臨むことを勧める」とアドバイスを送った。
 最後に「コミュニケーション能力を培うためにできることがあるとすれば何か」との相談が寄せられた。「私自身人見知りだったが、苦手だから避けるのではなく、プレゼンの機会などに積極的に参加し、失敗をしながら学んでいけば上達する」(D社)、「実際に面接を受けるのは年齢が上の人が多い。普段からキャリアセンターの職員や大学の先生と接して話すことで慣れておくとよいのでは」(B社)と具体的なアドバイスがあった。終了後も個別に相談する列がたえないほどの大盛況だった。
 同大学キャリアセンター長の長谷川重和氏は「ネットにはたくさんの情報があふれているが、今回のように企業の人と直接話をするなど質の良い情報にいかに触れるかが大事。そのような機会をこれからも充実させていきたい」と開催の狙いを説く。今後も就活を終えた4年生を囲んでのセミナーや企業見学バスツアーなどを予定している。